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これは夢か現実か?映画「インセプション」の感想

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インセプション 4.5/5.0

 今回、感想を書くのはクリストファー・ノーラン監督の頭の中を覗きたくなる名作インセプションです。明晰夢を題材にした作品で、巧みな映像表現は圧巻の一言です。

 

・作品紹介 インセプション

監督 クリストファー・ノーラン

脚本 クリストファー・ノーラン

制作 エマ・トーマス クリストファー・ノーラン 

制作総指揮 クリス・ブリガム トーマス・タル

出演 レオナルド・ディカプリオ 渡辺謙

出典:Wikipedia

 

・あらすじ

 産業スパイのドム・コブ(演レオナルド・ディカプリオ)の仕事は夢の中に入り、ターゲットのアイデアを盗む事(エクストラクト)である。そんな中、世界屈指の大企業の社長であるサイトウ(演 渡辺謙)のエクストラクトに失敗し、逃走を図ろうとした時その腕を見込まれ、ある仕事を依頼される。その仕事は'インセプション'ターゲットの夢の中に入りアイデアを植え付けるというものである。相棒のアーサー(演ジョセフ・ゴードン)は不可能だと言うが、コブは経験があると言いインセプションをするための仲間集めを始めるのであった。

 

 

 

・感想 最初からネタバレあり

 自分が夢を見てると自覚して見る夢を明晰夢というのですが、この映画はそこに焦点を当てられています。

 この映画を字幕で見始めると、最初のシーンで日本語を喋っているのを聞いて戸惑うのは誰もが通る道だと思います。その後場面が変わってコブの任務のシーンになりますが、相棒のアーサーが撃たれて夢が崩れ任務が失敗したかに思えます。しかし、今まで見てたのは夢の中の夢であり、ここで見ている人は夢が階層構造になっているのを把握するのです。最初の15分から、驚きの展開を見せてくれて期待が高まるのですが、ここから1時間くらいは仲間集め兼設定の説明です。

 設定の中でも上手いなぁと思ったのは、「トーテム」の設定です。簡単に言うと夢と現実を見分けるアイテムの事です。劇中での例だとコブのトーテムはコマであり、夢の中なら回り続け現実なら止まるというものです。これだけリアルな夢を見せてくれる映画だからこそ生きる設定だと思います。

 設定の話をしましたが、この映画で特出しているのは映像作家であるクリストファー・ノーラン監督が生み出す、圧巻の映像表現でしょう。予告でも確認出来ますが、街が折り畳まれるシーンは家のテレビで見ても「おぉー」となりましたし、その後のアリアドネ(演マリオン・コティアール)が好き勝手するシーンも見応えがあり、明晰夢の自由さを感じさせワクワクしました。

 

 

 

 

*ラストまでのネタバレあり

 この映画を語る上で欠かせないのは、ラストのシーンでしょう。もう散々、他の人が考察等で語っているので私はあまり語りませんが、個人的には最後は現実だと思っています。根拠というより願望ですが、コブは子供たちの振り向いた姿を見ることが出来ず、モルと向き合うことも出来ていなかった。しかし、今回のミッションを終えモルと向き合ったことにより子供たちと会え、その顔を見ることを出来た。子供たちは、会っていなかった頃より成長しているしこれが夢ではあまりにも虚無的だと思いました。

 このラストについては様々な見解があり、監督も「答えはない」と発言していますが、たとえ夢だったとしても、その後コブは子供たちと幸せに過ごすことが出来たと願っています。

ぐらぐら…

 

・総評

 設定の面白さ、伏線回収やアイデアに関する見解など観てて非常に面白い映画だと思います。ただ、肝心のミッションは計画はほぼアドリブで進行していくし、沈静剤で起きれないなどといった展開が引っかかりました。まあ何の説明もなく夢を共有する装置が出てくる映画なので、細かいことは気にしてはいけません。この映画で1番好きなシーンは、アーサーがだまし絵のトリックを使って敵を倒すシーンです。

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過去一手抜きの絵

 

出典:レジェンダリーピクチャーズ 「インセプション

 期間が空いてしまいましたが、自分のペースで続けて行こうと思います。次は、男同士の友情を描いた映画の感想を書きます。